失敗は成功の母
2025.06.10
コラム「四季の風」
◆宇宙スタートアップ企業のispace(アイスペース)社。6日未明、国内初の民間による月面着陸に挑戦したが、無念の失敗となってしまった。2023年4月の初挑戦も失敗に終わっていただけに、成功を期待する思いも強かっただろう。21世紀が始まって四半世紀となるも、やはり宇宙の壁は高く厚い◆同社の発表によると、着陸船『レジリエンス』は先月中に月を周回する軌道へ到達。この日は高度約100㎞から徐々に降下し、月の北半球に着陸する予定だったが、十分に減速できず月面へ衝突。通信が確立できなくなった◆失敗は残念だが、今回の挑戦で得られたものも数多くあるはず。失敗は成功の母。新しい取り組みには産みの苦しみが伴うもの。大切なのは、諦めずに失敗を生かして次につなげることだ◆レジリエンスは「回復力」、「弾力性」、そして「再起」を意味する。27年以降にはミッション3が計画されているという。次回もたくさんの夢や希望が乗せられることだろう。その重圧をはねのけて再・再起を図ってほしい。人類がまた一歩、宇宙に近づけるよう願っている。(H)