コラム「四季の風」

小さな歴史を語り継ぐ

2026.03.17

コラム「四季の風」

 ◆「全国初」や「初公開」という言葉に興味を惹かれる。これまで未発見だったものをこの目で見ること、今まで分からなかった事実を知ることができる点に心が踊るのだと思う。

 ◆県立歴史館では現在、企画展「史料を集め、伝え、そして編む」が開催されている。展示の中でも特に注目を集めているのは「羽柴秀吉紀請文」。本能寺の変の起きた翌日に豊臣秀吉が出した書状で、昨年10月に発見されて今回が全国初公開。そのほか、初公開の史料が多く展示されているとのこと。中には歴史の教科書で見たことがある絵画史料の実物を見ることができるそうだ。会期は残り少ないが、実物を見る機会を失う方がもったいない。週末に来館しようと思う。

 ◆歴史史料の救出・保全活動を行う団体があり、災害時に被災したものは廃棄せずに保管してほしいと呼びかける。一見ごみに見える物でも、人々の暮らしや地域の歴史を伝える貴重な史料である場合があるからだ。失ってしまった物は二度と戻らない。長い時間の中で多くの史料が残され、小さくとも重要な歴史が後世に語り継がれていくことを願う。(K)

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