「平和の祭典」が問うもの
2026.03.03
コラム「四季の風」
◆ミラノ・コルティナ冬季オリンピックが2月22日に閉幕した。冬季史上最多となる24メダルを獲得するなど、日本勢の活躍が光った。中でもフィギュアスケートは大きな注目を浴びた競技のひとつだろう。木原龍一選手と三浦璃来選手の「りくりゅう」ペアは金メダルを獲得。ペア競技での金メダルは日本初の快挙だ◆女子シングルでは、金メダルこそ米国のアリサ・リュウ選手に譲ったが坂本花織選手が銀メダル、中井亜美選手が銅メダルに輝いた。競技終了後、国籍を超えて各選手が健闘を称えあう姿は、まさに「平和の祭典」であるなと感じ、心が温まった◆一方、ウクライナ侵攻を続けるロシアは五輪に参加できないなど、緊迫化が続く国際情勢の影響も見受けられた。2月28日にはアメリカとイスラエルがイランに対し軍事作戦を開始。最高指導者のハメネイ師が死亡し、イラン側が報復を宣言した◆スポーツが示した連帯の光が強い分、混迷を極める世界情勢の暗さが際立つ。氷上の抱擁が象徴した「平和の祭典」の理念や調和の精神が、現実の国際社会でも生まれると良いのだが。(N)

