高校生の熱演に感動
2024.12.17
コラム「四季の風」
◆土浦市の劇場「百景社アトリエ」で映画「走れ!走れ走れメロス」の上映会が15日まで行われていた。島根県にある全校生徒約70人の小さな学校、県立三刀屋高校掛合分校に通う4人の男子生徒が演劇に挑戦するというドキュメンタリー映画だ。下北沢映画祭で審査員特別賞を受賞するなど映画祭で高い評価を得ている
◆学校になじめない4人の男子生徒が同校の教員で演劇部顧問の亀尾佳宏氏にすすめられ演劇をはじめる。演劇を通じて自分自身、そして他者と向かい合い、成長していく。冒頭のシーンとラストシーンで生徒たちの顔つきが明確に変わっているのが印象的だった
◆演じた作品は太宰治の「走れメロス」をもとにしたものだが、終盤に自校の校歌を歌うという演出が面白かった
◆撮影時の2021年夏は新型コロナウイルス感染症による社会活動の制限がまだ色濃く残っている時期。校歌を歌うこともできない中、舞台の上で思う存分歌わせてあげたいという気持ちがあったのかな、と想像する
◆映画は好評で、続編「メロスたち」も製作された。是非こちらも上映していただきたい。(N)